美容室の人手不足に「店舗を増やす」が解決策になる?リビアス流の逆転発想と、美容師が知るべきキャリア戦略
「人が足りないから、これ以上出店できない」——美容業界でこんな声を聞いたことはないでしょうか。
ところが、全国227店舗を展開するリビアスの代表は、まったく逆のことを言います。「人が足りないからこそ、店舗を増やすべきだ」と。
今回は、理美容ニュースで紹介されたこの話題の書籍をきっかけに、美容業界の人材不足問題の本質と、美容師一人ひとりが持つべきキャリア視点について深掘りします。
📌 目次
📰 今回取り上げるニュース:リビアスが語る「逆転の人材戦略」
2026年8月15日、理美容ニュースに1本の記事が掲載されました。
理美容室・ヘアカラー専門店・レディースシェービングサロンなどを直営・FCで全国227店舗展開する株式会社リビアスの代表、大西昌宏氏が、新著を発売するというニュースです。
『人手不足に悩んだら多店舗展開を進めなさい——理美容サロン「多店舗展開」の教科書』
(あさ出版/2026年8月24日発売/1,650円)
本書のコンセプトは、「人が足りないから出店できない」ではなく、「人が足りないからこそ店舗を増やす」というものです。
大西氏は大学卒業後に理容師国家資格を取得し、24歳で父の経営する理髪店に就職。28歳で独立し、現在は9業態21ブランドにまで事業を拡大。上海・香港にも出店し、情報理美容コングロマリット企業として事業を展開しているといいます。
なぜこれほどの規模まで拡大できたのか。そのカギは、多店舗展開によって生まれる「柔軟な人員配置」と「採用・育成の仕組み化」にあるようです。
この発想は、多くのサロン経営者が「常識」と思ってきたことへの挑戦でもあります。
では、なぜ美容業界の人手不足はここまで深刻になったのでしょうか。
🔍 なぜ美容業界は人手不足が解消しないのか
美容業界の人材不足は、今に始まった話ではありません。
美容師の国家資格保有者は増えているにもかかわらず、実際にサロンで働く美容師の数が慢性的に不足していると言われています。
その背景には、複数の構造的な問題があります。
⚠️ 美容業界の人材不足が解消しない主な理由
- 離職率の高さ:新卒美容師の3年以内離職率は非常に高く、業界全体に「定着しない職場」のイメージがある
- 低賃金・長時間労働の定着:雇用サロンでは売上が上がっても給与に反映されにくい仕組みが続いてきた
- フリーランス・シェアサロンへの転出:収入や自由度を求め、雇用サロンを離れる美容師が増えている
- 少子化:美容専門学校への入学者数自体が減少傾向にある
つまり、「人が来ない」という問題と「人が辞める」という問題が重なり、長年にわたって解決が難しい状況が続いてきたのです。
特に地方の中小規模サロンにとって、採用は年々難しくなっています。
都市部の大手サロンや有名サロンには応募が集まる一方で、知名度のないサロンには応募すらこない——そんな採用格差も広がっています。
💡 「人が足りないから増やす」という発想の意味
リビアスが実践してきた多店舗展開戦略は、この人材不足問題に真正面から向き合うものです。
多くの経営者は、「スタッフが揃ってから新店を出す」と考えます。
ところが、リビアスの発想は逆です。「店舗が増えることで、採用力が高まる。研修体制が整う。スタッフが育ちやすくなる」というサイクルを作ることができるというのです。
- 店舗数が増えると「採用できる人材の幅」が広がる
- 複数店舗があると、スタッフの配置転換・バックアップが柔軟になる
- 育成の仕組みが社内で確立され、早期離職が減る
- ブランドとしての知名度が上がり、さらに採用しやすくなる
要するに、「規模の経済」を人材にも適用するという考え方です。
これは大西氏が227店舗という数字で実証してきた戦略であり、一定の説得力があります。
ただし、これはあくまでも雇用型サロンとして成長を目指す経営者視点の解決策です。
美容師個人の視点から見ると、全く別の解決策が見えてきます。
🏢 雇用型サロンの人材課題と限界
リビアス流の多店舗展開戦略は、「経営者がスタッフを育て・定着させる仕組みをつくる」という発想です。
これはサロン経営者の視点では正しいアプローチです。
しかし、本当の問題は別のところにあるかもしれません。
それは、美容師自身が「雇われる働き方」に満足できなくなってきたという現実です。
- 指名売上を稼いでも、給与に反映されにくい
- 勤務時間の自由がない、休みが取りにくい
- メニュー・価格を自分で決めることができない
- 子育てや副業との両立が難しい
- 技術力があるのに、サロンのルールに縛られる
これらの不満が積み重なって、離職につながるケースは少なくありません。
いくら「育成の仕組みを整えた」としても、美容師が望む働き方の自由度や収入水準が提供できなければ、離職の根本的な問題は解決しません。
多店舗展開は「経営側が人材を確保・定着させる手段」ですが、美容師自身にとってそれが本当の解決策になるとは限らないのです。
👩🦱 美容師の働き方が「人材不足」の根本にある
美容師の人材不足問題を「経営者が解決すべき課題」として見ると、採用力や育成体制の話になります。
しかし、「なぜ美容師が辞めるのか」という視点で考えると、解決策がまったく変わってきます。
実は、業界全体の免許保有者数は増えています。問題は「サロンでの雇用形態のまま働き続けることに限界を感じる美容師が増えている」という点にあります。
特に、以下のような美容師が、フリーランスやシェアサロンへの転身を考えるケースが増えています。
- ある程度の指名客がついてきたアラサー・アラフォー世代の美容師
- 子育てや家族の時間を大切にしたいママ美容師
- 雇用サロンの給与体系に収入の頭打ちを感じる実力派美容師
- もっと自分でメニューや価格を決めて、個人ブランドを育てたい独立志向の美容師
これらの美容師が「雇用サロンを離れたい」と思う理由は、決してサロン側の問題だけではありません。美容師自身のキャリアステージが変わったことで、働き方の選択肢を広げたいと感じているのです。
🌟 WE RULEの視点:シェアサロンというもう一つの解決策
リビアスの多店舗展開戦略は「サロン経営者として人材不足を乗り越える方法」です。
一方、美容師個人にとっての解決策として、近年注目されているのがシェアサロン・業務委託という選択肢です。
WE RULEは、札幌最大手の地域密着型シェアサロンとして、まさにこの問題に別軸から向き合っています。
WE RULEが目指しているのは、「雇用でも完全独立でもない第三の選択肢」の提供です。
美容師が自分の技術・時間・メニュー・価格を自分でコントロールしながら、独立に近い自由度で働ける環境をつくることで、「辞めたくなる理由」そのものを減らす発想です。
✅ WE RULEのシェアサロンが提供するもの
- 技術売上80%バック:自分の頑張りが収入に直結しやすい仕組み
- 自由出勤:予約に合わせて働く。土日休み・早朝・深夜入客も可能
- 初期費用無料:低リスクでプチ独立に近い働き方を始められる
- 集客支援:Hot Pepper Beauty・AI活用・サロンリーダーのアドバイスで新規集客をサポート
- 研修・教育:自由な働き方の中でも、技術と知識のアップデートを続けられる
「人手不足に悩んだら多店舗展開を」という方向性は、サロン経営者にとっての一つの解答です。
そして、「もっと自分らしく働きたい美容師にとっての解答」は、シェアサロンというかたちで確実に広がっています。
WE RULEでも、「雇用サロンの体制に限界を感じた」「指名客はいるが収入が増えない」「子育てと仕事を両立したい」という美容師が、新しい一歩を踏み出すケースが増えています。
自分の売上を、自分の収入に。自分の時間を、自分の人生に。そんな働き方を、札幌で広げていきたいと思っています。
✊ 美容師が今日から意識できること
リビアスの書籍が投げかけた「逆転の発想」は、美容業界全体に一石を投じるものです。
経営者として多店舗展開を目指す道もあれば、美容師として自由な働き方を選ぶ道もあります。
どちらの道を選ぶにせよ、今の美容師に意識してほしいことがあります。
🎯 美容師が今日から意識すること
① 自分の「指名売上」を把握する
今の給与体制のもとで、自分の指名売上がどれだけ収入に反映されているかを数字で確認してみましょう。歩合制への切り替えがどれほど収入アップにつながるか、具体的にイメージできます。
② 集客力を個人で育てる
SNS、スタイル写真、口コミ——これらは雇用サロンにいるうちから磨ける力です。将来の選択肢を広げるために、今から個人ブランドを少しずつ育てましょう。
③ フリーランスやシェアサロンを「知識」として理解する
転職や独立を今すぐ考えていなくても、業務委託・シェアサロン・個人事業主としての基礎知識は持っておくべきです。確定申告、インボイス制度、社会保険——これらは美容師が将来選択肢を広げるための「経営リテラシー」です。
④ 自分の働き方の「理想」を言語化する
「もっと稼ぎたい」「時間の自由がほしい」「自分でメニューを決めたい」——何を優先するかによって、最適な働き方は違います。曖昧なまま動くのではなく、自分が本当に求めることを言葉にしてみましょう。
美容室の人手不足問題は、経営者だけが解決すべき課題ではありません。
美容師自身が「もっと自分らしく働ける場所を選べる」という意識を持つことが、業界全体を変えていく力になります。
📝 まとめ
今回は、リビアス代表・大西昌宏氏の書籍発売ニュースをきっかけに、美容業界の人材不足問題と、美容師が取るべきキャリア戦略について考えてきました。
この記事のまとめ
- 「人が足りないから多店舗展開する」という逆転発想は、雇用型サロン経営の一つの解答
- 美容業界の人材不足の根本には、「美容師が望む働き方と雇用サロンの提供できる環境のズレ」がある
- シェアサロン・業務委託という働き方は、美容師側からの「別解」として注目が高まっている
- 美容師は指名売上・集客力・経営リテラシーを今から育てることで、選択肢を広げられる
WE RULEは、「雇用でも完全独立でもない第三の選択肢」として、美容師が自分らしく働きながら収入と自由を手に入れる環境をつくり続けています。
美容師の人材不足問題は、経営者がどう解決するかという視点と、美容師自身がどう選択するかという視点の両方から考えることが大切です。
ぜひ、自分の今の働き方をもう一度見直すきっかけにしてみてください。
「何が良いかは、じぶんが決める。」
WE RULEは、そんな美容師の選択を、札幌で応援しています。